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ASLシーズン11優勝者イムホンギュ[Larva]が競技シーンから引退の意向、懸念される韓国プロシーンの世代交代不足

少し前からフォーラムやSNS上での書き込みで本人や近しい人物から報じられていたのですが、残念ながら先日悲願の大型大会初優勝を果たしたイムホンギュ[Larva]選手が競技シーンから引退する旨を公表しています。理由のひとつとして、他の多くのStarCraftプロプレイヤーを苦しめてきたように、手首の痛みが悪化している点が挙げらています。加えて、彼自身長年夢見てきた「大型大会優勝」を達成したということで「有終の美を飾る」といった側面もあるのかもしれません。ASLシーズン11での試合内容も非常に良かっただけに残念ではありますが、彼の長いStarCraftプロとしてのキャリアの中で、一部のプロしか成し遂げられない大きな目標を達成した上での引退ということで嬉しくも思います。

韓国StarCraftプロシーンの高齢化問題

このニュースを知って、やはり気になるのは韓国StarCraftプロシーンの世代交代がなかなか進まない問題です。先日行われたASLシーズン11でベスト16に進出した選手たちの平均年齢は28.9歳です。一方で、9年前、2012年に実施された歴史上最後となったOSL (OnGameNet Star League)で同じくベスト16に進出した選手たちの当時の平均年齢は20.3歳、ほぼそのまま9年の歳月がプラスされていることになります。そして、2012年のOSLが特別若かったわけではなく、そもそも韓国StarCraftプロシーンは10代後半から20代前半が選手生命のピークだと言われるような世界でした。つまり、1998年に発売されたStarCraftが韓国で、いや、世界で誰もが疑わない最高峰のEsportsタイトルとなった結果、実に14年もの間、日本で野球少年がプロ野球を目指すように、多くの韓国の若者がStarCraftプロを目指し、常に世代交代を繰り返してきていました。

しかしながら2021年現在では、注目の若手だとされるパクサンヒョン[Soma]選手ですら25歳です。(とはいえ、彼がわずか2歳程度のときに発売されたゲームタイトルで現在もプロシーンがあることもすごいのですが。)選手達自身による八百長問題、KeSPAとBlizzardの利権争い、StarCraft2の発売を機に(主に大人の事情で)強制的にStarCraftの競技シーンが縮小されるなど、需要や人気が右肩上がりだったにも関わらずさまざまな事情の影響で韓国Esportsシーンが10年ほど前から激動の道を辿り、その結果としてこの道を選ぶ若者が激減した結果の高齢化問題に直面しているといえます。繰り返しますが、韓国StarCraftプロシーンは、今もASLが証明しているように、需要や人気が約束された、今なお最高のスポーツエンターテイメントです。願わくば、先日のイムホンギュ[Larva]選手の優勝のように、この世界で高みを目指したいと考える若者が1人でも多く現れ、何ものにも代え難いこのStarCraftプロシーン全体がかつてのような新陳代謝と永遠に続くことの出来る栄光を取り戻す日が来ることを願います。

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  1. Pingback: ASLシーズン12、今回も日本語ライブ配信ありで8月28日より開幕! - StarCraft Times

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