東京・渋谷区に位置する原宿クエストホールにて6月23日(土)24日(日)の二日間にかけて『第2回eスポーツJAPAN CUP Supported by JINS PC』が開催されました。今回も私shuiniao(スイニャン)が会場で観戦してまいりましたので、SC2部門に関するレポートをお届けいたします。
会場の様子
JR原宿駅から歩いてすぐの好立地に位置するクエストホールで開催され、前回同様とても立派な会場でした。配置も前回とほぼ同様でステージの真ん中に大型スクリーンが設置され、ステージ上には4台のPCが並べられており、さらにその前に選手のプレイ画面モニターが置かれていました。前回と違って実況解説席はステージ下に置かれ、ステージが見やすく改善されていてとても良かったです。
今回はJINS PCがスポンサーを務めるということで、試供品の貸し出しを実施していました。私スイニャンも、今回はこのメガネをかけて観戦してみました。もともとメガネというものに慣れないせいもあってかけたり外したりを繰り返していたからか、体感的には効果がよく分からなかったのですが、観戦終了後に目がほとんど充血していなかったのを見るとやはり効果があったのかなというのが個人的な感想です。
開会式
国内プロリーグ発足に向けて、今大会も前回同様Naturals HOKKAIDO(写真左上)、東京ストロベリーフィールズ(写真右上)、e-DOGS Chiba(写真左下)、GAMES okinawa(写真右下)の4つのチームが参戦。StarCraft2部門、FIFA12部門、鉄拳6の女性部門と男性部門の3種目4部門で戦い、総合優勝を競いました。
大会一日目
今回は総当たり戦のみということで、初日は選手一人当たり2試合が実施されました。ステージ上で左右に分かれて2試合が同時進行で行われ、そのうちの1試合だけが実況配信されるという形でした。出場選手は小林大起[Typebreek](Naturals HOKKAIDO) 楠本翔[nazomen](東京ストロベリーフィールズ)、小池 光[kurOa](e-DOGS Chiba)、西村直紘[TypePSiArc](GAMES okinawa)の4名、実況matsujun、解説harunoのコンビで試合が始まりました。
最初のマッチアップはkurOa(P) vs TypePSiArc(T)。1セット目はマリーン・マローダー・メディバックのプッシュを決めたPSiArc選手が勝利しましたが、2セット目はkurOa選手が即3rdオーダーを選択。さらにワーププリズムを駆使したハラスや正面のぶつかり合いでサイオニックストームをきれいに決めるなどのプレイで勝利し、セットスコア1:1となり最終セットにもつれ込みました。3セット目はお互いに2ndの妨害をし合い軍の攻防も激しい展開となりましたが、最終的にPSiArc選手の強力な攻撃を受けたkurOa選手がGG宣言。PSiArc選手の勝利となりました。
次のマッチアップはTypebreek(Z) vs TypePSiArc(T)のTypeGaming同士の対戦。1セット目はbreek選手がザーグリング・ローチで果敢に攻めますが、PSiArc選手の絶妙な位置のバンカーとヘリオン・バンシーに阻まれGG。2セット目はPSiArc選手が序盤からヘリオンプッシュなどで積極的に攻めて行き、breek選手もミュータリスクやベインリングを動員して攻めましたが、マリーン・タンク・トールに行く手を阻まれGG宣言。PSiArc選手が2勝目を飾りました。
大会二日目
この日は一日目と違い、残りの2試合が全て実況配信されました。
この日最初のマッチアップはkurOa(P) vs Typebreek(Z)です。1セット目はbreek選手が早めの足アップザーグリングを選択。そのままkurOa選手の陣地に攻め込み、まずは1勝をあげました。続く2セット目。1敗を喫したkurOa選手でしたが、序盤からbreek選手の2ndをパイロンで妨害したり、ゲートウェイユニットを前線に召喚して攻撃するなど積極的なプレイを見せていきます。しかしザーグリング・ローチ・インフェスターに加えコラプター・ブルードロードまで動員したbreek選手に対し、kurOa選手の軍は徐々に縮小。倍のサプライ差をつけられても粘るkurOa選手でしたが、結局資源が底をつきGG宣言。breek選手の勝利となりました。
最後の試合となったTypePSiArc(T) vs nazomen(P)。ここでPSiArc選手が勝てば優勝が決まるという注目の一戦です。1セット目、PSiArc選手のマリーン・マローダー・メディバックの攻撃を凌いだnazomen選手でしたが、その後の攻撃で軍を失い敢え無くGG。まずはPSiArc選手の勝利となりました。2セット目は正面からの攻撃を警戒してバンカーを建てたPSiArc選手に対し、岩を割って横からコロッサス等を駆使して効果的に攻撃を決めたnazomen選手が見事勝利し、1:1とします。最終戦となった3セット目。6ゲートウェイを選択したnazomen選手が果敢に攻めますが、逆にPSiArc選手のマリーン・マローダー・メディバックに押し切られる形となりGG宣言。PSiArc選手の勝利と同時に優勝が決まりました。
優勝者インタビュー
優勝が決まったPSiArc選手はステージ上で賞金10万円と副賞を受け取った後、ステージ脇に設置されたお立ち台で優勝インタビューが実施されました。多少SC2の専門的な話になってしまい司会者がついて行けないというハプニングがあったものの、優勝が決まった瞬間には淡々としていたPSiArc選手がインタビューでは「これからもっと世界で活躍して日本にも強いプレイヤーがいることをアピールしたい」と力強く抱負を語っていました。
sugeo氏特別インタビュー
PSiArc選手のインタビューに引き続き、我らがStarcraft Timesのsugeo氏がTypeチームのマネージャーとして登場。世界のeスポーツの紹介などを中心にインタビューが展開されて行きました。個人的には「今大会でeスポーツというものを知った人には是非世界の最前線のeスポーツを知ってもらいたいし、今世界のeスポーツ観戦を楽しんでいる人には国内のeスポーツの発展にも目を向けてほしい」というメッセージがとても印象的でした。
閉会式
待ちに待った総合順位の発表が行われ、優勝はGAMES Okinawaとなりました。SC2部門でのPSiArc選手の活躍が、チームの優勝に大きく貢献したと言えるでしょう。最後に日本eスポーツエージェンシー代表の筧誠一郎氏の挨拶の後ステージ上で記念撮影を行い、第2回eスポーツJAPAN CUPは幕を閉じました。
大会を観戦して
今回はSC2ファンが前列に集まり、皆で一緒に観戦しました。大スクリーンで見るSC2はとても迫力があり、皆で盛り上がりながら観戦するオフライン大会ってやっぱりいいものだなと思いました。ただ今回は、空席が目立ったのが非常に残念でした。配信では大盛況だったようですし、初見の方々に興味を持ってもらうなど外へのアピールはとても素晴らしいのですが、今現在楽しんでいる人に魅力を感じてもらえるような大会づくりというのももう少し意識してもらえたらと思いました。規模や設備、選手のレベルなどは申し分ないですし、今後の発展に大いに期待しています。
文責:shuiniao(スイニャン) @ 水長 浩美 / Hiromi Mizunaga