2014年8月23日(土)、e-sports SQUARE AKIHABARAにて『StarCraft2日韓戦JAPAN ALL STAR vs STARTALE』が開催されました。今回も私スイニャン(shuiniao)が取材を行ってまいりましたので、観戦レポートをお届けします。
今年5月以来、3度目を迎えた日韓戦。しかしこれまでと違って、今回の対戦相手はSTARTALEとなりました。対戦はオンラインですが、JAPAN ALL STARは前回同様e-sports SQUAREに集結し、観客はパブリックビューイングを楽しみました。
今回のJAPAN ALL STARのメンバーはDetonatioN所属のCriMsoN選手とvaisravana選手のほかtOne選手、nazomen選手、TMjpg選手、ENZA選手の計6名です。実況解説はharuno氏が中心となり、選手らが交互に行いました。そして今回も、日本トップクラスの選手らが韓国プロと戦うところをひと目見ようと、日本のみならず中国や韓国からも熱烈なSC2ファンたちが集まりました。残念ながらこれまでの日韓戦ではJAPAN ALL STARは勝利を収めたことがないため、これが3度目の正直となるか注目です。
試合は勝敗に関係なく、7セット全てが行われるというルールのもと進行されました。まず最初のセットは< King Sejong Station >で行われた兄貴ことCriMsoN(P)と女性プロゲーマーAphrodite(T)の対戦です。序盤、Aphroditeの攻撃をうまくディフェンスしたCriMsoNでしたが、その後SCVを動員した強力なオールインを決めたAphroditeが勝利を果たしました。
2セット目は< Preservation >での2v2で、tOne(T)/nazomen(P) vs Panic(P)/Pet(Z)の対戦となりました。序盤からnazomen陣営をPetのザーグリングがしきりに攻撃。tOneが上手く応戦していましたが、後から合流してきたPanicのブリンカーを止められず涙のGG宣言。韓国側の勝利となりました。
第3セットの対戦はvaisravana(Z) vs Panic(P)、マップは< Overgrowth >です。Panicが序盤のオラクルハラスに続き攻撃を仕掛けていきます。vaisravanaはハイドラで反撃に行くも、これをきれいに守られGG。Panicの勝利となりました。
続く4セット目は< Deathwing >で行われたtOne(T) vs Curious(Z)の対戦です。tOneはマリーン・ヘリオンで攻撃を仕掛けたものの、Curiousがこれを上手く防いで反撃。そのまま押し切り勝利を収めました。第5セットは再び2v2。マップは< Old Country >で、マッチアップはTMjpg(Z) / Crimson(P) vs Life(Z)/Hack(T)です。ところが序盤からLifeのザーグリングとHackのバンシーが一気に刺さってしまいGG。韓国プロゲーマーが強さを見せつけた試合となりました。
続く6セット目はENZA(T) vs Pet(Z) で、マップは< Nimbus >。序盤の小競り合いの後クロスカウンターとなり、ENZAはマリーン・ヘルバットによる攻撃で上手く攻めましたが、最終的に相手のミュータリスクを止めることができず、惜しくもGG宣言。勝者はPetとなったものの、ENZAの大健闘に会場は大いに盛り上がりました。
そして最後となる第7セットのマッチアップはTMjpg(Z) vs Life(Z)、マップは< Foxtrot Labs >です。序盤にLifeの6体のザーグリングが一気にTMjpgの本陣に入り込み、そのままスパウニングプールを割られてしまいます。その後もLifeが得意のザーグリングマイクロを駆使して勝利。最終的にセットスコア0:7で韓国STARTALEの勝利となりました。
残念ながら今回も全敗を喫した我らがJAPAN ALL STAR。しかし日本の選手たちは悔しさとともに少なからず手ごたえを感じているようであり、今後に向けて決意を新たにした模様です。そんなJAPAN ALL STARの選手らに日韓戦の率直な感想を聞いてみましたので、以下よりお楽しみください。
JAPAN ALL STAR
CriMsoN選手
今回はトップバッターでなおかつ苦手なテラン戦だったので、できる限り練習してきました。中盤で細かなミスはあったもののおおむねプラン通りに進められましたが、相手のオールインを見たにも関わらず相手の進行が予想より早く、そのまま押し込まれてしまいました。Aphrodite選手は女性だと聞いていたのですが、ひとつひとつのプレイの精度が高くて驚きました。最後に、再びこのような機会を与えてくださったDetonatioNに感謝します。
tOne選手
Flash選手がやっている1/1/1のマリーン・ヘリオンプッシュをやってみたんですが完璧に防がれてしまい、その時点で僕がビハインドでした。そのあとザーグリング・ローチで3rdベース確保をさらに遅らされてしまって、やりたいことがひとつもできませんでした。でも、GSL Code Sプレイヤーと対戦できてうれしかったです。このような機会を与えていただきありがとうございました。
vaisravana選手
今回は相手の選手がGSLなどで見たことのある選手ではなかったのでどんなプレイをしてくるか分からなかったんですが、序盤からネクサスファストされて差をつけられてしまいました。今回も参加することができて、e-sports SQUAREとDetonatioNにとても感謝しています。再びプロゲーマーと試合ができたので、この経験を今後に活かしていきたいです。
nazomen選手
今回はあまり練習できないことが事前に分かっていたので、チーム戦のみに出場させてもらうことになっていました。そしてチーム戦用に戦略を考えていたのですが、マップと種族を考えたときに対戦相手がこの戦い方をしてきたら勝てないというものが想定の中にあり、それを的確に使用してきた韓国プロゲーマーはさすがだなと思いました。次回があれば、そういった戦い方にも対応ができるように準備をしておきたいです。
ENZA選手
何回かラダーで当たっている相手だったため、勝てる自信はありました。しかしPet選手にはこれまでチーズをされたことがなかったので、あらかじめ内政重視のオーダーを用意しました。即ミュータであると分かっていましたが、相手が強いと思ってタレット分の資源を攻撃ユニットに回していたので、ミュータを防げずクロスカウンターになって負けてしまいました。勝てる内容だったと思うので、次回機会があれば頑張りたいです。それと、プロゲーマーとしての活動を再開いたしました。それについての発表を9月中にさせていただくので、楽しみにしていてください。
TMjpg選手
用意したオーダーをやろうとしていたのですが、予想外に早いザーグリングが来てしまい、何もできずに終わってしまいました。非常に悔しい思いをしたので、この悔しさをバネに強くなっていきたいと思います。今回このような大会でプロと戦い、プロのマイクロを肌で感じることができて、良い経験になりました。次回があれば是非また参加させていただきたいです。
そして試合終了後にプレゼント抽選会が行われ、ラッキーな観戦者がeスクグッズを手に入れました。おめでとうございます!最後にJAPAN ALL STARで記念撮影。選手の皆様にはコメント提供にもご協力いただき、ありがとうございました。
[StarCraft Times Hiromi Mizunaga(スイニャン) info@sc-times.net]