fOuはFXO時代、『GSTL』で2連覇を達成するなどeスポーツ連盟所属チームの中で最強という評価を受けました。しかし今年に入って成績は低迷し、最近ではメインスポンサーであるFXOとも決別するなど最悪の状況を迎えました。
チームの存続と解散の狭間でイヒョンソプ[choya]監督は、選手たちと話し合いチームを維持することに決めたのです。スポンサーなしで自費で運営するためチームとイヒョンソプ[choya]個人の事情が大変になることは明白でしたが、選手たちの情熱を感じたイヒョンソプ[choya]監督はやってみようと決意しました。メインスポンサーはありませんが、チームをきちんと立て直せばより良いスポンサーを見つけることもできるという考えを持っているfOuのイヒョンソプ[choya]監督に会ってみました。
両親に常に申し訳ない気持ち
FXOと決別したイヒョンソプ[choya]監督は、釜山で開かれた『G-STAR』の会場で複数の企業と会いスポンサー獲得作業に乗り出しました。SC2の人気が急落し、スポンサーを見つけることは難しいのが現状ですが、イヒョンソプ[choya]監督の情熱は固く閉ざされていたさまざまな企業の心を開き始めました。
「スポンサーがなくなる危機を迎えたとき、チームを解散して軍隊に行こうかと思いました。丸一日ぐらい悩んだでしょうか。寝ようとして横になったんですが、眠れずに選手たちの顔が次々と脳裏をよぎるんですよ。それで、自腹を切ってでもチームを引っ張っていかねばならないと思いましたね。そして選手たちにスポンサーがなくなることを話し、チームは大変になるだろうと言ったんです。状況を説明してから、選手を何の条件もなく自由の身にすると説明しました。悩んでいた選手たちでしたが全員残ると言い、コーチングスタッフも私の手助けをすると言ってくれました。若い人たちに多くの重荷を背負わせることになるのではないかと思いましたが、彼らが私の支えであることにその時気づいたのです」
これまで惜しみなく支えてくれた両親にも、今回の件についてはとても心配だと言われました。それでもイヒョンソプ[choya]監督は、チームの事情は大変でも両親にやめろなどと反対はされなかったので、まだ信じてもらえていることに常にありがたい気持ちであり、一方では申し訳ない気持ちであると語りました。
転落したDota2チームを蘇らせる
最近行われた『Nexon Sponsorship League Season 1』の決勝戦で、強力な優勝候補だったfOuはStarTaleに敗れ準優勝にとどまりました。1年以上敗北はないと豪語していたイヒョンソプ[choya]監督は大きなショック受けましたが、自らを省みることができるきっかけになったと言います。
fOuは『Super Match』が終わるやいなや、果敢にチームの再建を進めたのです。「キムヨンミン[Febby]がチームのキャプテンとなり、パクテウォン[March]はMVPに移籍しました。代わりにDota 2個人配信で有名になったWilliam Lee[Blitz]が合流する予定です。
「Dota 2チームの実力があまりにも優れているため、放置しすぎてしまったようです。今はチームを立て直す段階で、私が直接Dota 2チームを管理しています。言い訳になるかもしれませんが、6か月間5人で練習できる方法がありませんでした。いつも、そろそろやってみるかと思った矢先に良くないことが起こるんですよ。すべて私が無能であるがゆえに起きた結果だと思っています」
イヒョンソプ[choya]監督は、来週から合流するWilliam Lee[Blitz]に大きな期待をかけていると話しました。最近William Lee[Blitz]はイヒョンソプ[choya]監督に、「僕らは必ず勝つ。最強のチームになれる」と豪語しました。William Lee[Blitz]は、監督との約束を守るために1日10時間以上練習しています。今後イヒョンソプ[choya]監督は、個人配信でDota 2チームの練習の様子を公開するつもりなのだそうです。fOuが海外チームとの練習を通じて一段階レベルアップした姿を見せることができるだろうと語りました。
悩みの多かったSC2選手たち
Dota 2もそうですが、fOuの真の悩みは成績が低迷したSC2チームにあります。去年まで最強チームとしてのイメージを固めていましたが、今年行われた2回の『GSTL』で成績が低迷したからです。『GSL』優勝者であるアンサンウォン[Seed]が合流し、fOuは常に優勝候補として評価されていましたが、下位圏を免れませんでした。さらに主力選手数名が引退したことで、戦力はますます悪化しました。
「どん底でしたね(笑)。Dota 2チームもそうでしたが、『GSTL』2連覇を達成した後、あまりにも放置しすぎてしまったようです。加えて『World Championship Series(WCS)』の賞金規模が減ったことで、選手たちの目標意識が消えてしまいました。SC2を続行するべきか、2か月以上悩みましたよ。そういった良くない様子が、試合の中にも表れていたと思います。しかしスポンサーが離れていったことで、選手たちも気持ちを引き締めることができました。来年にはファンの思うような弱小チームのイメージを払拭したいです。このチームは何か違うということを示してみせたいです」
引退について悩んでいたコビョンジェ[GuMiho]も、2か月間の放浪を終えてチームに合流しました。不振だったアンサンウォン[Seed]も、最近は練習に熱中しているそうです。選手たちはみなBlizzardの2014年WCS案に大きな期待をかけています。イドンニョン[Leenock]というエースカードを保有しているイヒョンソプ[choya]監督は、来年にはナムギウン[Hurricane]が期待以上の活躍を見せてくれるだろうと語りました。
強豪チームの座を取り戻したい
FXOというスポンサーがついていたとき、fOuは連盟のチームの中で財政が安定しているほうでしたが、今は再び初心に戻りました。簡単に言えば、貧しいチームに戻ったという意味です。
イヒョンソプ[choya]監督は、SC2復興のために頑張っているGOM TVを信じていると話しました。他のチームが韓国eスポーツ協会に所属を移すような状況で、fOuがeスポーツ連盟に残っている理由でもあります。イヒョンソプ[choya]監督は、来年には生まれ変わったfOuの姿を期待してほしいと述べました。
「来年には、SC2とDota 2ともに強豪チームとして認められるようにしたいです。ファンの皆さんにも多くの声援をお願いします」
[デイリーeスポーツ キムヨンウ記者 kenzi@dailyesports.com]
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