◇ 2007年のチョンテヤン[Ty]とイヨンホ[Flash]
FAを申請したチョンテヤン[Ty]がKT Rolsterと契約を結んだことにより、イヨンホ[Flash]との過去の縁について再び話題が広まっている。
チョンテヤン[Ty]とKT Rolsterは16日、韓国eスポーツ協会に通知されたFA交渉結果が正式に発表され、KT Rolsterのユニフォームを着ることが明らかになった。Team8とJinAir GreenWings所属としてプレイしていたチョンテヤン[Ty]がKT Rolsterを新たな拠点としたことにより、イヨンホ[Flash]とのシナジー効果が大きな期待を集めている。
チョンテヤン[Ty]とイヨンホ[Flash]の縁は、2006年にさかのぼる。ソンホチャン監督率いるPantech EXは、幼少年システムに大きな関心を寄せていた。イユンヨル[NaDa]の事例により若い選手の中からStarCraft:BroodWar（以下SC1）に才能のある選手を獲得し、プロゲームチームのシステムで育てれば他の選手たちより早くデビューできるうえに大成するという判断を下したPantech EXは、見込みのありそうな幼少年を探し始めた。
2005年にパクソンギュン[Mind]、 2006年にイヨンホ[Flash]を発掘したPantech EXは、チョンテヤン[Ty]に関するニュースを耳にした。小学生ではあるがSC1の無限の才能を見せているという話を聞いたPantechは獲得に乗り出し、両親の同意を得てチョンテヤン[Ty]は宿舎生活を始めた。
チョンテヤン[Ty]とイヨンホ[Flash]は似たような境遇であった。2006年、当時中学生だったイヨンホ[Flash]と小学生だったチョンテヤン[Ty]は、学業と練習を並行しなければならない状況であった。イヨンホ[Flash]とチョンテヤン[Ty]は明け方に起きて学校へ行き授業を受けた後、ゲームチームに戻って練習に邁進していた。
Pantechと縁が先に切れたのはイヨンホ[Flash]だった。2006年末、Pantech EXの母体企業であるPantech & Curitelが経営難であるというニュースが流れ、イヨンホ[Flash]は2007年上半期ドラフトの際にKT Rolsterへ方向転換、これまで選手生活をひとつのチームで続けている。もしPantechがイヨンホ[Flash]をドラフトで獲得していたらイユンヨル[NaDa]、チョンテヤン[Ty]とともにWeMadeに所属を移し世界最強のテランラインを構築することができたであろうが、イヨンホ[Flash]がKTを選択したことによりチョンテヤン[Ty]との縁も終わりとなった。
その後イヨンホ[Flash]は、KT Rolsterのエースとして地位を固めた。デビュー初の大会である『Daum Star League』でベスト4まで勝ち上がり、その後ゴールデンマウス3回、金バッチ3回、WCG優勝など個人リーグを制したイヨンホ[Flash]は、プロリーグでも5回も最多勝となり、所属チームであるKT Rolsterに設立10年にして初のプロリーグ優勝をもたらした。
チョンテヤン[Ty]は紆余曲折を経験した。Pantech EXがWeMadeに買収され、仕方なくユニフォームを着替えたチョンテヤン[Ty]は2011年、WeMadeがプロゲームチーム運営を中止しTeam8に席を移した。MBC GAME HERO、Hwaseung OZ、WeMade FOXで成績の良かった選手らが集まり歴代最強のラインナップを備えるものと思われていた。イジェドン[Jaedong]、ヨムボソン[Sea]とともにエースラインを構築したTeam 8であったが、イジェドン[Jaedong]は海外チームEGにレンタルされ、ヨムボソン[Sea]はLiquidを経て引退、チョンテヤン[Ty]は一人で大きな荷物を背負うことになった。 『SK Planet Pro League 12-13』までTeam8を守ったチョンテヤン[Ty]は、JinAirがチームにネーミングライツしてからも残ろうとしていたが意見が合わず、結局KT Rolsterを新たな拠点とすることになった。
Pantech EXというひとつの根からプロゲーマー生活を始め、2007年以来7年ぶりにKT Rolsterで再会したイヨンホ[Flash]とチョンテヤン[Ty]の縁がどのような姿を残すのか、成り行きが注目される。
[デイリーeスポーツ ナムユンソン記者 thenam@dailyesports.com]
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