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24日の事件に見る、RTSにおいてのルール上の勝敗条件

refree and backho
通常、StarCraftだけでなく多くのRTSタイトルではシステム側で勝敗の条件が設定されています。その最も代表的なものとして「エリミネイト(ユニットの有無に関わらず建造物が全く無くなる状態)」と「退室」による敗北条件があります。しかしながら現在のRTS界においてはプロアマ問わずに「gg宣言」を行うことにより敗北の意思表示を行うことが最も一般的な勝敗の判断材料になっています。
このことに関して2008年12月24日に行われた『Batoo スターリーグ ベスト36』で予期せぬアクシデントが発生してしまい、韓国国内で物議を醸し出しています。

事の発端

『Batoo スターリーグ ベスト36』Cグループで対戦したソンチャヌン[BackHo]選手とキムジェチュン[FireFist]選手の第3試合で事件は発生しました。試合も後半戦に突入し、ソンチャヌン[BackHo]選手の勝利は誰の目にも明らかでした。しかしそこで「zizi yo(ggの意)」を発したのは圧倒的不利な状況下に置かれていたキムジェチュン[FireFist]選手ではなく、相手を圧倒していたソンチャヌン[BackHo]選手でした。韓国eスポーツ協会の審判は、協議の末にソンチャヌン[BackHo]選手の勝利を宣言した。これはソンチャヌン[BackHo]選手が降伏の合図を入力したのは操作ミスと判断し、対戦相手であるキムジェチュン[FireFist]選手も敗北を認めていたからだ。そして何よりも試合内容はほとんどソンチャヌン[BackHo]選手の勝利が見えていた状態だった。
 
ソンチャヌン[BackHo]選手は試合後のインタビューで、「状況自体がgg宣言される直前だっただけに、すぐにでもgg宣言されるだろうと思っていた。そこでドラグーンが撃破された音をチャット音と勘違いしてしまったようだ。相手からgg宣言されたと思い込んでggを打ったが、よく見てみたら自分のチャットしか出てなくて焦った」と語っています。

試合開始と終了の定義

世界的に見てもeスポーツの先進国である韓国のStarCraft公式リーグでは数々の規定に則った試合が日々行われています。我々が普段見ている試合でも、開始前のウォーミングアップ規定時間や試合前の所持品検査、出場選手登録など他のスポーツの公式試合と遜色ない細かなルールが設けられています。もちろんその中には試合開始と終了の定義付けもされています。韓国eスポーツ協会が設ける規定の中に「審判がSTARTボタンを押した時点で試合開始」「gg宣言、ゲームからの退室、エリミネイトの3つが勝敗の判定」ということが記されています。gg宣言は敗北を知らせる合図として扱われています、というのもRTSというゲームは審判が試合の優劣を見て判断するのではなく、選手本人が勝敗を宣言することが一般的となっているからである。

gg宣言とは

PCゲームに詳しい方はよくご存知だとは思いますが、ggとはgood gameの略称であり日本語にすると「良いゲームでした」と訳すことが可能だ。ゲームの行方が見えた時点で片方の選手が「gg宣言」をするということは「私の敗北です、良いゲームでした。」と発言するのと等しい意味合いを持ちます。これに対して勝利した側の選手も「gg(良いゲームでした)」と発言することが一種のマナーとして定着しています。これはプロアマ問わず既に定着してしまった文化であり、多くのプレイヤーが日夜行ってるゲーム内でのコミュニケーションの1つです。
 
補足になりますが、試合中は両選手共に非常に集中しているためゲーム終了時の「gg宣言」はほとんど無意識のうちに行われており、勝者側も条件反射的に相手のggに対してggと返している場合が多い。私sugeo自身もchat欄に打ち込まれたggの文字を認識する前に手が反応して1秒と満たない間にggと返す場合が多々あります。今回ソンチャヌン[BackHo]選手が犯したミスもこういった習慣が背景にあったと考えられます。

ではなぜソンチャヌン[BackHo]選手が勝利したのか

上記の事実を元に考えると、操作ミスとはいえ先に「gg宣言」を行ったソンチャヌン[BackHo]選手が敗北するのはルール上仕方のないことのように思える。事実このことに関して韓国内のeスポーツファンからも多くの批判意見が見られる。今回はキムジェチュン[FireFist]選手が敗北を認めたことが強く影響した可能性も考えられるが、もしそうでなかった場合はどうするべきなのか。

gg宣言に対する規定

今回のことが問題として取り上げられる背景には「gg宣言」に対する規定の乏しさが原因ではないかと考えられる。先ほど説明したように少なくとも韓国StarCraftの公式試合においては3つの勝敗条件が設定されている。「gg宣言」「ゲームからの退室」「エリミネイト(全建造物損失)」である。後半2つに関してはゲームシステム側が設けている敗北条件なので条件に該当し次第問答無用で敗北してしまう。しかしプロフェッショナルレベルでの試合においてそれらを見ることは皆無に等しい。99%以上の公式試合は「敗者のgg宣言」によって試合終了を告げる。
 
しかし現在の規定では「gg宣言」はゲーム終了を告げる合図であることにとどまっている。各選手には「gg宣言」を行う義務等は存在せず、無言でゲームから退室することで試合を終了させることもルール上なんら問題は生じない。もちろんペラルティ等も発生しない。さらには「gg宣言」と扱われている語句には単なる「gg」だけでなく「good game」「gg yo」「zizi」「ハングル文字によるgg」など様々な語句が含まれる。これに関しても細かな規定は設けられていない。

審判による介入

試合中に機器の不具合やあらゆる問題が発生した場合は審判が試合を中断することが存在する。過去にもそのような場面はいくつもあった。基本的には選手が試合を中断させたり、不必要なチャットを行うことは禁止されている(WCG等の世界大会では2008年現在チャット等に違反性は存在しない)。
 
しかしながら今回の例では「gg宣言」自体が試合終了の条件に設定されているために、審判の介入はほぼ不可能と考えられる。というのも「gg宣言」がなされた時点でルール上その試合は終了したからである。つまり今回は特例的にソンチャヌン[BackHo]選手の勝利という形となってしまったが、本来であれば試合終了後に試合の優劣を審判が判断することなど有り得ないからだ。

今後の対策

今回の事件でeスポーツ先進国韓国の制定するルールにも大きな欠陥が存在したことが明らかとなった。これにより試合の終始に関してより細かいルールへと改変されることが予想される。しかしながらそういった努力を重ねていくことにより、「eスポーツ」がより厳密なルールに則って行われる「競技」へとまた一歩近づくこととなる。もしかすると近い将来、全く違う形での試合終了シーンを目にするかもしれない。

リンク

FOMOS – FOMOSによる言及記事(韓国語)
starcraft times – 該当する試合(BackHo vs Winner の3試合目) 

2 Comments

2 Comments

  1. shuiniao

    2008年12月27日 at 5:50 PM

    競技後のインタビューでソンチャヌン[BackHo]選手が、「状況自体がgg宣言される直前だっただけに、すぐにでもgg宣言されるだろうと思っていた。そこでドラグーンが撃破された音をチャット音と勘違いしてしまったようだ。相手からgg宣言されたと思い込んでggを打ったが、よく見てみたら自分のチャットしか出てなくて焦った」と話しています。
    情報元→http://www.fomos.kr/board/b…

  2. sugeo

    2008年12月27日 at 7:47 PM

    補足ありがとうございます。本文に付け加えておきました。

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